CMEグループは2025年の年間1日平均取引高が過去最高の2,810万枚に達した。特に暗号資産(仮想通貨)部門は前年比139%増と急成長。
デリバティブ取引所大手のCMEグループは5日、2025年の年間1日平均取引高(ADV)が過去最高の2,810万枚に達したと明かした。
これは2024年と比較して6%の増加となり、同社の歴史の中で最も高い年間実績を記録した格好だ。
第4四半期のADVも2,740万枚と好調を維持し、12月単体でも2,350万枚を記録している。
幅広い資産クラスが成長牽引
この成長は金利、エネルギー、農業、金属、そして暗号資産(仮想通貨)といった幅広い資産クラスに及んでいる。
特に米国債やSOFR(担保付翌日物調達金利)関連の取引が過去最高を更新し、世界的なマクロ経済の変動に伴うヘッジ需要の高さが浮き彫りとなった。
米国外からの参加も過去最高水準に達しており、同社のグローバルな市場支配力がさらに強まっている。機関投資家による安定した需要が、市場全体の底上げに寄与した形だ。
仮想通貨デリバティブが驚異的な伸びを記録
仮想通貨部門の成長は目覚ましく、2025年のADVは前年比139%増の27万8,000枚に急増した。これは想定元本ベースで120億ドルに相当する規模となる。
主要な暗号資産の現物価格が軟調な局面でも、規制された取引所でのデリバティブ需要は衰えなかった。
この躍進を支えたのは、契約サイズを小さく設定したマイクロ契約の普及だ。
マイクロ・イーサリアム(ETH)先物は14万4,000枚、マイクロ・ビットコイン(BTC)先物は7万5,000枚のADVを記録した。
これらの商品は、個人投資家や中規模の機関投資家にとって参入障壁を下げる役割を果たしている。
仮想通貨デリバティブ全体の取引高のうち、マイクロ契約が78%以上を占めている。
標準サイズのイーサリアム先物も1万9,000枚と堅調に推移しており、投資家層の広がりが確認できる。
現物市場よりも規制されたデリバティブ市場を好む機関投資家の傾向が、より鮮明になった。
グローバル市場での存在感と今後の展望
CMEグループの成長は、製品革新と地理的な多様化によって支えられている。
2025年4月には月間最高記録となる3,590万枚を記録するなど、年間を通じて高い流動性を維持した。金利環境の変化に対するリスク管理手段として、同社のプラットフォームが不可欠な存在となっている。
仮想通貨セグメントの拡大は、2017年にビットコイン先物を上場して以来、最も強力な年間パフォーマンスとなった。
1日あたり120億ドルという取引規模は、市場の成熟を示す重要な節目といえる。規制の不透明さが残る地域がある中で、信頼性の高い取引環境への資本流入が続いている。
同社は今後も全資産クラスにわたる製品ラインナップの拡充を進める方針だ。
グローバルな規制動向や経済状況の変化に対応しつつ、投資家が効率的にリスクを管理できる環境を提供し続ける。
仮想通貨を含むデリバティブ市場は、今後も同社の主要な成長エンジンとして機能する見通しだ。
